2010年04月22日 12:35

サンフレッチェ広島VS名古屋グランパス

カテゴリ:試合結果
サンフレッチェ広島VS名古屋グランパス
の試合結果は、1-0でサンフレッチェ広島の勝ち。

後半43分に、佐藤寿人にやられました・・・。


今日の先発の特徴は、巻佑樹、ダニルソン、千代反田充の3人。

ケネディは腰痛のため不在でした。
玉田は、前節に引き続き足首痛で欠場。


       巻
マギヌン       金崎

   ブルゾ   小川

     ダニルソン

阿部 千代反田 闘莉王 隼磨

      楢崎



    佐藤寿人

  山崎雅人 高柳一誠

服部公太      山岸智

   横竹翔 森崎浩司

槙野智章 中島浩司 森脇良太

     西川周作


立ち上がりは、皆、ボールが足に着かない感じでした。
ピッチが濡れていたのかな。

中盤でパスミスなどでボールを取られることが多々あったと思います。

ダニルソンの立ち上がりを、私は不安な気持ちで見ていたのですが、
その不安の通り、変な取られ方をしたり、ボールが繋がらなかったりする場面が多々見られました。

中村直志、吉村圭司の方が断然、上ですね。
安定しますし、キープもできますし、バランス良く散らすことができます。

実際、後半の16分から途中交代で直志が出場し、
いつもの様に効果的な働きをしていました。

なんだかんだで、中村直志は素晴らしい選手ですね。
相手のカウンターも、“効果的に”潰しています。
ダニルソンも、止めにかかる場面がありますが、直志のそれと比べると、イマイチなんですよね。
これまで、抜かれてかわされてしまう場面が目立ちます。
新潟戦の失点の様に。


ダニルソンは、全体的に動きが重い感じがします。
“機敏さ”が無いのですね。その分、パワーがあるわけですけど。


「ディフェンダーの4人から、ダニルソンを経由して前線へ」
と、運ぼうとする場面で、
「ダニルソンが孤立 ⇒ 一人でドリブル ⇒ 囲まれて取られる」
ということが数回あった様な気がします。

これは、広島のFWとMFの選手たちが3人がかりで勢いよく寄せに来た、という要素を見逃してはいけません。

後半では、この轍を踏まないために、千代反田がダニルソンの傍に顔を出し、「一旦受けて右の隼磨へパス」という対応をしていました。
そしてすかさず、センターバックの位置にきちんと戻る。

地味ですが、頭のいいプレーだなと感心しました。

今日の千代反田は、
「控えめに前に出て、ボランチをサポートし、すぐに下がる」
「MFが皆、前に上がっている時には、ややドリブルで上がり、“手堅く”MFにフィードしてCBの位置に戻って行く」
ということを効果的にやっていました。

FWをうまくかわして前にボールをつなぐ、ということが出来る選手ですね。
うまいです。
(闘莉王はこの術がハンパなくうまいです。)


千代反田は、右サイドで佐藤寿人と1対1で勝負する場面があったのですが、完全に勝って、ファインセーブしました!
あれはナイスプレー。闘莉王はじめ、皆が前線に上がって、寿人が一人、抜け出るというピンチを切り抜けてくれました。

今日の千代反田は、100点満点中、98点くらいではないでしょうか。
目立ったミスが1つも無かったように思います。
それでいて、ファインセーブがいくつかありました。

あとの2%は、チームとして勝てなかったことです。
なので、千代反田充本人だけで言えば、100%だと私は思います。

まだ1試合なので、何とも言えませんが、
増川隆洋からレギュラーを奪っても不思議ではない活躍ですね。

ずっと控えにいたにも関わらず、あれだけの活躍ができる能力。
うーむ。すごい選手です。


前半は、全体としてMFによる攻め上がりがうまくいかず、
闘莉王からの長距離フィードに頼るところが大きかったです。

ダニルソンが機能していないと見るべきかな。
今日私は、「ダニルソンからは、細かなワンツーが出にくい」という特徴を見出しました。
素早いパス回しは期待できそうもないですね。

ダニルソンは、まだチームにフィットしていないと思われます。
プレースタイルがそうさせているのかも知れません。



今試合の闘莉王は完ぺきでした。
ホント、すごいディフェンダーです。
吉田麻也も良いですが、それを上回る選手です。



今試合の巻は、チャンスが多くなかったですね。
1度、ビッグチャンスがありました。
右サイドの小川からのクロスに、頭で合わせていました。
ワンチャンスでしたが残念。

気になったのは、巻が足元で受けて組み立てることが少なかったことです。
ケネディーの方が、中盤まで下がっていますね。
巻はケネディーほど下がっては来ませんでした。

ゴール中央に上がりっぱなしの様な感じがしました。

巻を見て気がついたのですが、ケネディーって日頃、結構下がってくれている様ですね。
そしてキープし、溜めを作り、味方に“シンプルなワンツーで”絡んだ後で、前に上がってポジション取りをしてるようです。
そればかりをやっているわけではありませんが、今日の巻よりもそれが断然多かった。

今試合の、「ダニルソンから出し手が無い」という状態を回避するのに、
巻が顔を出すという改善点があるということを述べたい。

巻としては素早くゴール前に陣取ってクロスを待っているのでしょう。
しかし、結果として巻のところへのクロスを上げるのに時間もかかり、回数も減っている気がする。

というわけで、巻の改善点は、「上がって留まりすぎ」ることを控える、ということかと思います。
“早々に”全力でゴール中央へ上がってしまうのをやめて、
味方に絡んでサイドが切り崩せそうになったらはじめて中央に陣取る、という動きを入れると良くなるでしょう。

逆に言えば、今のケネディーの、そういった動きは非常に大事であるということが今回、学べました。
私はいつも「ケネディーって、単調で、シンプルで“つまらない”ワンツーを良くやるよなぁー。もっと意表をつくようなプレーをしてくれないかなぁー」などと思ってしまってました。

でも違ったのです。
ケネディーがセンターラインよりやや相手陣内に入った辺りでボールを味方とワンツーすることには、非常に重要な意味を持っていたのです。
「完全に相手に戻りきられてDF4人でボールの出し所を伺う」
という状況に陥る前に、前線に攻め上がるための大事な策だったのです。

あの“溜め”が今節の巻には1度も無かったことは注目すべきことです。

これからは、ケネディーがセンターライン付近でボールを受けて溜めを作るのを楽しみたいと思います。
これを読んで下さっているあなたも、ぜひ、そこに注目してみて下さい。

「ケネディーは、センターライン辺りでボールを一旦シンプルにさばいた上で、ゴール中央に上がっている」
という動きに注目です。



続いて小川です。
私が、“これは良い”と思っている点は、
意外かも知れませんが、実は「途中で交代する」ということです。

私は、彼の動きがダメだから交代している、とは思いません。
彼が前半から全力でプレーし、運動量豊富に、献身的に動いているから交代している、と見ています。
小川は動いてナンボ。いい位置にいつの間にか顔を出してナンボだと思います。

“いつの間にか”スペースや味方の近くに顔を出して受け、
味方がそれに連動して動きだしたのを見逃さずにキラーパスを出す。
これです。

細かいつなぎからのキラーパスです。

小川は、「孤立しない」ことがポイントだと思います。
マギヌンor金崎と2人で動いて攻め上がるのが良いと思います。
隼磨との2人よりも、マギヌンor金崎との2人との方が、前に突破できることが多いですね。

アレックスor阿部との2人でもいいと思います。


右サイドは隼磨の上がりに任せておいて、いっそのこと、
「左サイドにみんなで寄りかたまってしまえ。」
と、私は思ったりします。小川が、味方と2人でいる時に良い動きをしている気がするからです。
加えて、隼磨が、突破する選手ではなく、空いたスペースに走り込むことが得意な選手だからです。

右サイドにいたはずの小川が中央あたりにゆっくりと顔を出し、
いつの間にか左サイド前方へ走り込んでいく、というのが良いと思います。

こうして左サイドに敵・味方が寄りかたまっているうちに、
右サイドに大きな大きなスペースが生まれますね。

これこそが、隼磨が最も活きるスペースだというわけです。

通常は左サイドで細かなパスをつないで攻め上がる。
何度も左サイドの前線へ駆け上がる小川。
それに反応するマギヌン、金崎、阿部、三都主からのキラーパス。

そしてケネディー・巻へのクロス、またはコーナーキックの量産。
個人的に、これをやって欲しいです。

左にマギヌン、金崎、小川が密集してボールを取られ、万が一、敵に右サイドにボールを展開されても大丈夫。
隼磨のディフェンス力はすさまじい。
固い。
なんだかんだで止めてしまう。

ボールを持つ相手FWとの距離を縮め、
あれだけ低い姿勢で、機敏な動きで“ガチンコ”でマークに着くので、
相手FWは蛇に睨まれた蛙の様になって、結局後ろにボールを下げたり、
時間をかけてしまう。

つまり、右サイドバックをもっと信頼して、スペースを空けてしまってよいのです。
小川は、右サイドを完全に留守にしてしまっても良いのです。

留守にした時の隼磨のポジション取りは素晴らしい。
右前方のポッカリ空いたスペースに一人、ボールを受けられる位置にいる。

というわけで小川よ。
右サイドから左サイドへ走り込み、そして左サイドの前方へと走り込んでくれ!
マギヌン、金崎が必ず反応してくれるはずだ!
留守は隼磨がしっかり守ってくれるはずだ!
右サイドでバランスを取りすぎるな!
時に自らポジションのバランスをくずして左サイドへ走り込んでくれ!

以上、小川佳純へのエール&お願いです。




続いて、田中隼磨についてです。
今試合の隼磨は、失点の原因を作ってしまいましたが、
あれ以外ははっきり言って、素晴らしかったと私は見ています。

固い守備でした。
良い攻めでした。

どうか、自信をなくさないで欲しい。
自信を持って、今のプレーを続ければいい。

失点部分の改善点を挙げると、
今回の様なディフェンスラインのミスをなくすことでしょうかね。
佐藤寿人へのキラーパスが来て、かなり難しい場面でしたけどね。

あれは、直前の金崎のイージーロストが発端です。
金崎の守備意識が低かった。疲れていた。
金崎はあの場面で体を張って大事にキープすべきだった。

そして、やはり寿人は危険な選手だった。



続いてブルザノビッチです。
ここ2試合ほどは、なりを潜めている感じですね。
なぜだろう?

彼が活きるのは、
「ポッカリ空いた右スペースに走り込む選手がいる時」
と、
「味方が密集していて、ワンタッチパスが出来る状況」
だと思います。

ブルゾが壁になるワンタッチプレーは、目を見張るものがありますよね。
ブルゾはワンタッチの壁になるのがめちゃくちゃうまい。

なので、小川あたりがそれを意識して使って欲しいなぁ。
周りの選手がブルゾの近くでがむしゃらに前へ突っ込めば、
ブルゾが何とかキラーパスをくれるはずです。



続いて、吉村圭司です。
吉村は、ストイコビッチ監督の試合後のコメントの通り、
素晴らしい活躍でした。以上。。
文句なしです。



続いて、中村直志です。
決定的なチャンスを外してしまい、ストイコビッチ監督もキツイ言葉を発したかも知れませんが、
あれ以外は良かった。
どうか、自信を失わないで欲しい。

今の名古屋グランパスの中盤は、中村直志が“一番”なのだから。
吉村が目覚ましい活躍をするが、それでも直志が“一番”なのだから。

またチャンスは来る。必ず来る!
だから自信を失わないで欲しい!


あと良かった点ですが、試合終了間際、
味方が、右サイドからゴール中央へクロスを上げまくる場面がありました。
初めは相手CBに手前で単純にクリアーされていたのですが、
直志がそれを察知したのか、CBの手前に陣取る様になり、ボールを直志がタッチする場面がいくつかありました。

あれは地味ですが、
「あそこに誰かがいてくれたらいいのに・・・」
という私の気持ちに、正に応えてくれました。

あのポジショニングは素晴らしかったです。直志さん。
数回、ゴールを脅かしていました。

あれは頭を使ったプレーでした。
あのゴール前での“冷静さ”と、
“戦略的・効果的なポジション取り”を続けて欲しいです。



続いて、杉本恵太です。
恵太も悪くは無かったと思います。

上げるべき時にきちんとクロスを上げたり、
コーナーを個人技で無理やりもぎ取ったりしていました。
不用意にボールを失うことも無かったと思います。

全体的に良かったと思います。



最後に、FWの久場光くんがプロ初のベンチ入りしました。
おめでとう。
身長165cmの久場くんが、どんな“切れ味”を見せてくれるか楽しみだったんですけどね。
初出場を楽しみにしています。



あと、玉田圭司よ。
やはりあなたはケガをしてはいけない選手です。

ケガをしない策がたった一つだけでも存在するはず。


「ケガを恐れていては、フォワードなど務まらない」
とあなたは思うかも知れない。

しかし、ヨハン・クライフがそれを聞いたら何と答えるか。


※玉田圭司が敬愛するオランダ史上最高の選手、ヨハン・クライフ


玉田圭司よ。
あなたは「ケガをしないヨハン・クライフ」になれる。



小野伸二がサッカー人生を左右する大けがを負った時に、
高校時代の恩師の大滝雅良監督が小野に言った言葉。

「ケガをするのは相手が悪いからではない。“自分”が至らないのだ。」

という言葉を、名古屋の英雄、玉田選手に捧げます。



名古屋グランパスが優勝する時、玉田圭司の姿あり。
あなたのサポーターは“全員”、それを信じています。



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