2009年12月31日 01:19

天皇杯準決勝、名古屋グランパスVS清水エスパルス その2

カテゴリ:試合結果
前回から続く。


とは言え玉田は、玉田らしいトリッキーでナイスな
ゴール前へのパスを出していました。

小川佳純がゴール前中央に飛び出していたところに、
玉田にしかできない意表をつく絶妙パス。

惜しくもオフサイドになってしまいましたが、
スローで見ると、完全にオフサイドではありませんでした。誤審です。

因みに主審は塚本さんという方です。


話を元に戻して、小川はああいう場面は必ず得点してくれますので、
本当に残念な場面だった。
玉田⇒小川の連携は上級者同士で、相手にとっては脅威ですね。

小川は玉田を信じてもっと走り出す数を増やしてもいいかもね。
玉田は、時折吉村と直志が繰り出す様な、
「とりあえずスペースに出しておいて、
 後は小川なり阿部をディフェンダーと走りで競わせる」
というパスを加えてみるといいかも。

サイドかアタッキングサードの誰もいないスペースへの縦パスですね。
吉村圭司と中村直志のこのパスの精度は高いんです。

これらを改善すると、この2人の連携は恐ろしいことになると思います!


さて。ディフェンダーに行きましょう。
吉田麻也は完璧と言える内容でしたね。

清水のフォワードをばしばし止めてました。
なるほど、日本代表のA代表に選出されただけのことはあります。

岡田監督が視察に来ていたので、
これはかなりのアピールになりましたよ。
ミスも一つもありませんでした。

吉田麻耶が移籍していなくなってしまうのは、本当に残念、
と思わせる内容でした。
ディフェンダーのもろさが課題であるVVVフェンロに行っても、
即戦力として大活躍すること間違いなしです。


増川隆洋も、今試合、地味にナイスセーブが多々ありました。
ポカや、ヒヤッとする場面は殆んどありませんでした。
むしろ、何度も何度も岡崎を潰してました。
岡崎をファールなしで倒してました。

でも、岡田監督の目には、日本代表にするには、
吉田の方が頼もしく見えたことでしょう。
それほどに、マヤは好セーブをたくさん見せてくれました。


あと、田中隼磨はなにげに、私の中で株が高いです。
ストイコビッチ監督が見込んで引っ張ってきただけあります。

「クロスの精度に改善の余地がある」と、
どこかのブログで書かれていましたけどね。
でも、竹内以上の精度ではありますよね。
日本代表の徳永には完全に負けるけど。

今試合の前半は、厳しい走り込みの状況でのクロスなので、
頑張っていたと思います。

隼磨は最近、ピクシー監督から、
「山なり」のふんわりとしたボールを入れるように
指示されている様な気がします。
そういうボールが多くなってきていますからね。杉本に比べて。
マギヌンほどではないですが。

マギヌンは、この試合は出場しませんでしたが、
この「山なり」のカーブを描くふんわりとしたパスは、
マギヌンの特徴でもあります。

この「ふんわりクロス」は、強力な武器です。
Youtubeでゴールシーンの動画をいくつか見てみると良く分かります。

またまた話を田中隼磨に戻して、
隼磨は、まず守りの安定感が抜群ですね。

今試合の前半でも、楢崎ばかりが取りざたされる中、
隼磨ががっつり止めたシーンを私は見逃していませんよ。

右サイドから攻め上がる清水に、やや前線に上がっていた増川が裏を
かかれた状態で必死に戻る中、追い付かず、
素晴らしいセンタリングを中央の清水の選手が素晴らしいトラップ!

やばい!接待絶命のピンチ!そしてシュート!!!
そこに飛び込んだのが右サイドバックながら、
中央にポジショニングしていた隼磨が、
足から体ごと投げ出してシュートコースへ飛び込む!

「ボゥンッ」という重い音と共に、シュートを阻止!!!!!
がっつりセービング!!!

右にもフリーの清水の選手がいたのですが、
一瞬の判断でそのマークを捨てて体を投げ出した隼磨の、
超技ありセーブ!

ああいった「絶妙のタイミングで体を投げ出すダイビングプレー」は、
三都主には見られませんね。

セーブの後のケアも素晴らしく、隼磨⇒三都主とつないで混戦を沈め、
名古屋のボールに落ち着きました。


隼磨はJ屈指の運動量があるだけに、
戻りで全力疾走してくれるシーンが何度かあります。

ピクシー監督が闘莉王の移籍が決まった時に言っていた、

「今季8得点は頼もしい。
 しかし、まず守りをしっかりしてもらいたい。」

という言葉を、隼磨はしっかり体現しているのです。

そして、右サイドバックでありながら、
前線への「上がり方」が素晴らしいです。
ボールをMFにきちんとつないだ上で、無理な上がりをしない。
MFがボールを出しやすい上がり方をしている様に見えます。

センタライン近くでは殆んどボールを失いませんね。

ヤバそうなら早めにセンターバックに戻す。
相手が近づいてきたらボールをきちんとキープする。
浮き玉はきちんと味方の方に流す。
前線でもしっかりボールをキープ。

自陣深くで、相手がクロスを上げようとしても、
良い距離を保っている隼磨のところからクロスを上げようにも、
滅多にクロスを上げられていないことに注目です。

殆んどが隼磨に当たってスローインとなります。
右サイドを完全に封じてますね。

2006年のオシムジャパンの時に、
日本代表に選出されているだけのことはあります。素晴らしい!

ヒールキックなども持ち合わせているので、
隼磨が高い位置から帰ろうとする時に、
隼磨からのパスを信じて前に走る選手がいても良いと思います。

実際、以前の試合で直志にその様なヒールパスを出していました。
あのプレーは、ディフェンダー2人を自分に引き付けようという
動きをするプレーでした。素晴らしい!

ディフェンダーとの程よい距離間を保ったキープ力の賜物です。


さて。
隼磨を褒めちぎった後は、途中出場の山口慶くんについてです。

今試合の慶君はホント、良かった。
右サイドで相手のカウンターを2対1で対応したときの、
敵2人への目線の送り方。その観察眼から来る絶妙な間合い。
あの絶妙な間合いこそは、2人の連携を阻止してました。

そして時間をかけざるを得なくなったカウンター狙いの清水の2人は、
一旦、カウンターをやめ、ボールを一旦後方へと
下げることになったのです。

慶君、あの2対1の対応は素晴らしいですぜ!
守備職人の称号をあげたくなるくらいです。吉村以上のプレーでした。
まして、ブルザノビッチには絶対に絶対にできないプレーです。

今試合では、ゴール前の混戦時、ゴールポスト近くに陣取って、
ファインセーブをしましたね。ナイスなポジション取りでした。
あのセーブが無ければウチは負けてました。
慶君が投入されていなかったら、絶対にグランパスはやられてました。
ありがとう慶君!


続いて、途中出場の杉本恵太選手。
うーん、特に目立った活躍とまではいかなかったかな。
1対1から、単純に前に切れ込んで行くプレーは、
やはり頼もしかったです。

あれを「分かっちゃいるけど、やりまくる」ことが大事だなぁと、
つくづく思いました。

「分かっちゃいるけど、コーナーにするのが精いっぱい」
というディフェンダーの声を引き出しまくるのが恵太の醍醐味。
長所を活かしきればそれでいい。それしかない。

それでいい。それしかない。
前へ、前へ、前へ。

来季は、ケネディ、闘莉王、増川、金崎などがいます。
マヤ一人いなくなったって、闘莉王、金崎が加入したんですぜ。
それを絶対に忘れてはいけない。

コーナーを取る数で日本一になれ、我らが杉本よ!
前へ、前へ、前へ。

「“香車”は突き進んでこそ、“金”になる。」

「突きぬけろ!名古屋の英雄、杉本恵太!」

これら2つの言葉を、敬愛する杉本恵太選手に捧げます。


PK戦はドッキリだったけど、
PKなんざ、結果、入ってりゃいいんだ。ナイスゴール!



続いて、途中出場の巻祐樹。
巻は良かった。
巻が入ってから、ケネディとの「ダブルポスト」プレーが光った。
屈強な2つのポストがボールを前線で支配。

そして、次から次へとクロスが繰り出される。
今試合の巻のポストプレーは明らかに光っていた。

特に巻がポストになった時には、ケネディが動きやすそうだった。
普段のポスト役から解放されたケネディーは
シンプルでいい働きを見せる。

巻がもっと早く投入されていれば、
勝ったのではないかと思うほどの攻勢でしたね。

今後も「ダブルポスト」プレーに注目だぜ。



では最後に、PK戦の総括。
印象として、楢さんは全部読みがあたっていた。
相手GKは、全部読みが外れていた。

唯一読みが当たっていたのは、5番目の杉本恵太の時だけ。
他は逆の方向に飛んでしまっていた。

読みが当たっていなかったら、杉本のゴールは生まれていなかった。

この試合は、
名古屋グランパスの良い運と、
清水エスパルスの悪い運とが重なったものだったに違いない。


さあ!いよいよガンバ大阪との決戦の時だ!
決勝も勝って、優勝だ!ACL出場権獲得だ!

突き進め!グランパス!
奮い立て!グランパス!


にほんブログ村 サッカーブログ 名古屋グランパスエイトへ



同じカテゴリー(試合結果)の記事画像
柏レイソルVS名古屋グランパス
日本2-2セネガル
【W杯】ドイツ0-1メキシコ
フランスVSコロンビア
日本代表VSガーナ代表
町田ゼルビアVSファジアーノ岡山
同じカテゴリー(試合結果)の記事
 柏レイソルVS名古屋グランパス (2018-10-20 09:08)
 ベルギー3-2日本 (2018-07-03 12:42)
 奈良クラブとのPK戦の結果 (2018-07-01 16:30)
 日本0-1ポーランド (2018-06-29 09:40)
 日本2-2セネガル (2018-06-25 18:33)
 【W杯】イングランド2-1チュニジア (2018-06-19 06:14)

Posted by Rito │コメント(0)
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。
削除
天皇杯準決勝、名古屋グランパスVS清水エスパルス その2
    コメント(0)