ベガルタ仙台VS名古屋グランパス

Rito

2010年05月10日 20:55

ベガルタ仙台VS名古屋グランパス
の試合結果は、1-2で名古屋グランパスの勝ち。



ケネディーの2得点の大活躍で劇的勝利!!



   ケネディ
小川       杉本
 ブルゾ   直志
   ダニルソン
阿部 増川 闘莉王 隼磨



 中島裕希 平瀬智行

梁勇基     関口訓充

 千葉直樹 永井篤志

朴柱成      田村直也
 鎌田次郎 エリゼウ

    林卓人




まずは何と言ってもケネディーです!
ケネディーは、“ボールの受けに行き方”が絶妙にうまいですね。
見方がボランチの辺りでボールを奪った途端、受けるためにしっかり走ってある程度の速さで自陣に下がってきます。

そこで溜めを作るパス。
下手にキープしてリスクを負ったりせず、空いたスペースに駆け上がってくる味方にシンプルに的確なパスを出していました。

エルゼウのゴール前でのイエローを誘発して、PKでゴール。
主審、ジャスティス岡田の“らしい判定”でやり直しとなるも、まったく同じ右隅にきっちり決めてくれました!

ケネディーは、右サイドの隼磨と杉本に絡むために右サイドに駆けあがったりもしていました。
中央に張っているばかりではなく、コーナー近くまで行ってボールを受け、クロスを上げていました。

時にはダニルソンのやや前の位置から、左サイドのコーナー付近へ駆け上がる阿部にロングフィードを出すなど、ボールを散らすプレーも見せてくれました。

後半には、敵のペナルティーエリア内中央へのグラウンダーパス(危ねぇ!)をクリアーするなど、ホント、走り回っています!
巻祐樹より走っています!

今日のケネディーは“何でも屋”。
やってないプレーと言えば、キーパーセーブくらいでしょうか。(笑)

プレーがシンプル。
JリーグNo.1の身長から繰り出す正確なヘディングスキル。
それでいて、しっかり走る献身性。


エリゼウに1点を返されて、かなり焦りましたが、闘莉王の“闘志”とケネディーの“職人的ヘディング技術”で盛り返しました!

ケネディーはホントに素晴らしい名古屋の大黒柱です!
今日、一番よく走って、全てをこなしていました。
チームにストイコビッチ監督の檄が飛んで、ケネディーも奮起したのですね!




続いて楢崎正剛。

中島の正面からの弾丸シュートをセーブ。
平瀬のボレーシュートをセーブ。
関口のゴールポストにぶち当たるシュートをセーブ!
リャンヨンギの至近距離シュートをセーブ!!

相変わらず凄いセーブです!!

今日は、ポストに直撃するシュートなど、楢崎が触れることができない場面も多々ありましたが、1失点に抑えてくれました。
さすが、日本代表No.1キーパーです!




続いて阿部翔平。
今日は序盤、ロングフィード、ロングキックを積極的に行っていました。
それでこそアベショーだ!

やっぱりアベショーのロングキックは見ごたえがありますね!
小川が前でスペースに向かって走り出すと、それにきちんと反応して、正確なグラウンダーボールを出していた阿部翔平。
やっぱり阿部からの鋭いパスで小川は活きます。

今日はアレックスがいなかったのですが、阿部がその分、思う存分、プレーしていた様に思います。

今日、見ていて改めて思ったのですが、阿部って、右サイドからのサイドチェンジの長いボールを、きちんとうまくトラップしますね。
きちんとトラップして当然と言われるかも知れませんが、次の展開をいち早く行うかどうかって、とても大事です。

皆さんもご存じの通り、前線への上がりも、ディフェンスも、全体的に質が高いです。
2008年だかに代表に呼ばれましたが、なるほどです。
日本代表の左サイドバックには、長友が君臨していますので、代表に入るのはかなり難しいと思いますけどね。

日本代表の左サイドバックの選手が2、3人負傷したら、次は阿部が待ち受けているぜ!

今日のプレーで一つ拍手しておきたいのは、自陣ゴール前で、フリーキックを与えてしまったプレー。
あれは、紙一重のところで、結果としてファールとなってしまったが、素晴らしいチャレンジだったと思います。
インターセプトを狙って、鋭い飛び出しをしました。

ファールを取られて、素直に倒した相手にすぐさま謝っていた阿部。
私はああいった、チャレンジするプレーは、失敗しようが成功しようが、拍手を送りたいと思います。
致命的な失敗はもちろんいけませんが、相手を自由にさせないプレーは大事だと思います。

かつて、日本代表に招集された男、阿部翔平は次節の鹿島戦でもスタメンだ!
(アレックスもね)




続いて増川隆洋。
今日は、前半で1つだけ危ないサイドチェンジをしましたが、それ以外は、安定していたと思います。
しかも、敵FWをうまくいなす場面も見られました。
いつも以上のうまさを見せた増川。

スタメンに、千代反田ではなく増川が常に選ばれているだけのことはある、と思わせるプレーでした!
つまり、今日の増川は好調でした!




続いて今日の闘莉王。

左サイドの阿部がフェルナンジーニョらの連携プレーで抜かれてクロスを上げられ、

「ヤバい!!あぁっ!!・・・・平瀬のヘディングシュートがゴールに吸い込まれた・・・・」

っとなったのですが、これはオフサイド。
失点とはなりませんでした。

「ホッ。」

闘莉王、隼磨らDF陣のラインコントロールが勝ちました。
DF陣は、ナイスなインテリジェンスでした。

過去2試合ほど、隼磨がディフェンスラインを上げ損ねて失点していることをこのブログで指摘していたのですが、これが改善されたということですね!
素晴らしいです。

1つの問題点の改善が、1つの試合の勝敗を左右しているのですね。
素晴らしいラインコントロールでした。
これは、優勝を目指す名古屋にとって、とても素晴らしい成長ですね!
地味ですが、とても大事な闘莉王効果の一つです。

日本代表レベルのディフェンスプレーを、シーズンを通じて徹底的に叩き込まれていく田中隼磨。
名古屋のディフェンスラインは、闘莉王の加入によって、間違いなく急激な成長を遂げています!




続いて、その田中隼磨。
先述の通り、ディフェンスラインの改善は良かったです。
そして今日は右サイドからの攻撃が盛んでした!

いいぞ!田中隼磨!

前節の試合後のミーティングで、ストイコビッチ監督からチーム全体に対して檄が飛んだことが影響したのか、今日の田中隼磨は、序盤から積極的に攻めていました。

前々節だったかの、“臆病な隼磨”、“リスクに慎重な隼磨”は、一変して“果敢に前へと進む隼磨”、“ボールを前に運ぶ隼磨”に変わっていました!

そんな隼磨に、念願のスタメン出場を果たしたヤル気満々の杉本が絡んで、見ごたえのある攻めを見せてくれました!

前節までは前方に殆んどボールをけらなかった隼磨。
敵と対峙すると、ほぼ99%、バックパスor中央へのパスをしていた隼磨。

今節はそんな隼磨ではありませんでした!

この調子で、恐れずに前に仕掛けて欲しいですね!
仕掛けるのは金崎ばかりじゃないぜよ!

ACLベスト4を勝ち取った時の、川崎戦でのあのナイスクロスを見せてくれ!
コーナー深くまで駆け上がって、マイナスのクロスを上げる隼磨を見せてくれ!




続いて杉本恵太。
杉本も積極的でした。

1点目の得点は、杉本の積極的な仕掛けから生まれました。
一瞬の爆発的なスピードで前へ前へと突き進み、ケネディーへクロスを上げてくれました。

その結果、PKを得て、ケネディーの得点へと繋がります。

ナイスでした!
やはりスピードスター杉本恵太は、純粋にコーナー付近目がけて突っ切ると、結果が出てきます。




続いて中村直志。
今日も良く走ってくれていたと思います。
途中交代で中村直志がいなくなった途端、相手に攻められまくるので、やはり直志の存在は大きいということですね。

今日は監督の指示で、途中からダニルソンとのダブルボランチになりました。
シュートが少ない、と嘆かないで下さいね。

ボランチとしての仕事をきっちりとこなしてくれていました。
調子がいいので、次節にも期待です。




続いてダニルソン。
今日は珍しく先発で出場しましたね。

いつもより調子が良かったと思います。
強さと速さが活きていました。

これまでよりもムラが無くなり、ボールを追いすぎるプレーもなくなった様に思います。
ポジション取りがものすごく良くなりましたね。

監督やコーチ陣が、しっかり教え込んだのではないかと思います。

今日の試合では、ミドルシュートも放っていました。
ダニルソンのミドルは、名古屋サポーターにとっては楽しみの一つですね。

見ごたえがあります。

ダニルソンの今日の守備は、合格点なのではないでしょうか。
今後に期待が持てます。




続いて吉村圭司。
全力でプレーした中村直志に代って途中出場しました。
運動量が豊富だったと思います。

前節でも思ったのですが、吉村が入った辺りから急に相手チームの攻勢が続く気がしています。
吉村が悪いと言いたいのではなく、“守備職人”の吉村が入ることでチーム全体が、やや安心するのかもしれません。

「守備に強い吉村が入ってくれた。これであとはフレッシュな吉村に任せておけばいい。」と。

その気持ちがあるからか、他の選手達は、途端に中盤で足が止まるのかも知れません。
ポジショニングを工夫しなくなる様な気がします。

それによって、一方の吉村は、パスの出し先に苦慮している傾向があると感じます。
はっきりとは断言できないのですが、後半の吉村が入った辺りから攻められ続ける要因を探って行きたいと思います。

名古屋は後半の終わりごろに失点するケースが多いですからね。





続いてマギヌン。
後半69分に杉本恵太に代って途中出場したのですが、すぐさま、治ったばかりの箇所を再び負傷してしまいました・・・。
クセにならないといいのですが・・・。
僅か9分間で交代。

公式サイトによると、全治2週間のケガだそうです。
右大腿外側ハムストリングの肉離れ。

鹿島アントラーズ戦は欠場が決定ですね。残念。




続いてブルザノヴィッチ。
後半、惜しい強烈なボレーシュートを放つなど、積極的でした。
効果的なサイドチェンジを出したり、しっかりとしたボールをキープをしたりで、安定していました。

そしていつもの様に、何かが起こりそうなドリブルも仕掛けていました。
あのドリブルはワクワクさせてくれますね。

ゴールこそならないものの、ゴールに迫る機会をいくつか演出していました。
試合終盤にはいつも疲れて動きが悪くなり、交代していたのですが、今試合では、マギヌンの負傷などで交代枠が無くなって、最後までプレーしていました。

後半39分のフェルナンジーニョの同点ゴールで、思わず顔を抑えて後ろに倒れ込んで悔しがるブルゾ。
ブルゾもチームのために必死なんだなぁと思いました。







最後に小川。
フェルナンジーニョのゴールは、小川の足が止まってマークが完全にはずれたことに起因します。
小川は疲れていた。

↓こちらの動画の5:00のところから再生してみて下さい。


小川の足は止まっていた。
小川はあのシーンではディフェンスをせず、“何もしなかった”。
ただただ、右サイドコーナー付近にボールが流れて行くのを見つめ、後半途中から入ってフレッシュな状態のフェルナンジーニョのマークをはずし、ただただクロスを上げられるのを待った。

ゴール前に張るフレッシュな選手へのパスコースを切らなかった。
小川よ。これは重大なミスだった。

今見てみると、この場面では、フェルナンジーニョを止めるのに、“猛スピード”で走る必要がないことが分かる。
あとほんの2メートルだけゆっくりランして、フェルとパスの出し手との間にポジショニングするべきだった。

「ほんの2メートルのゆっくりとした移動」

これがあれば、あの失点はなかった。

“ゲーム終了間際”の課題の克服を考えた時、全力で走ることだけがその方策ではない。と、この場面は教えてくれます。

“ゴール付近での良いポジショニング(パスコースを切ること)”という方策があるようです。


チームは試合で勝った。
しかし小川は、“ほんの2メートルのランを怠る気持ち”に負けた。

“気持ち”で勝てば、2メートルの軽いランは出来る。
名古屋の10番にはそれが出来る。

“気持ち”だけは絶対に負けないでくれ!


でもまあいい。勝点3をもぎ取った!

小川よ。次節の鹿島アントラーズはもっと手ごわいぞ。
頑張れ!小川佳純!

前半、左足から積極的にシュートも放った。
次こそ得点だ!

決めてやれ!小川佳純!







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